パソコン回想録 5
My Personal Computer Life 5


 5. NEC LaVie C 時代 2 The Period of NEC Lavie C: 2

Windows に苦戦 NEC のノートパソコン LaVie C/50H/33DR を購入してから1ヶ月が過ぎた。 WIN機は初めてであったが、マニュアルを読み、数日で一応使えるようにはなった。しかし、慣れもあるのだろうが、やはり MAC と較べると使いにくい。
最も戸惑うのはファイルを閉じるのが、MACは左上ボタンだが、WINは右上ボタン、これはしょっちゅう間違える。MACの右上ボタンはウィンドウを広げたり元に戻したりするもので、WINの右から2番目のボタンに相当する。WINで操作したあとMACに戻ると必ず右上ボタンでファイルを閉じようとしてしまう。同じ国の中の道路を走っていて、県が変わるごとに左側通行から右側通行に切り替えなければならないようなものだ。なんとかならないものかと思う。(追記-その後、関西パソコン郵趣同好会の田中さんから、WIN でも、左上をダブルクリックすればファイルを閉じられることを教えていただきました)
7年前の旧MACに比べ、CPUは12倍、メモリは3倍あるので、相当処理効率が上がるものと期待していたが、結果は全く当て外れであった。アプリケーションの処理速度自体は上がっているのかも知れないが、ワープロやインターネットを使う分にはほとんど旧マックと変わらない。EXCELで大きな表をソートする場合にはさすがに早いなと思う程度である。
それより、私は多量のデータファイルを持っているが、これを整理するためにフォルダを開いたり閉じたりしているとだんだんその速度が落ちて来るのが気になる。MACの場合、何度フォルダを開いたり閉じたりしても、ほとんど一瞬のうちに処理されるのに、WINの場合、同じ操作を繰り返していると5分も経たないうちに急速に速度が落ちてくる。フォルダを開くのに1分以上もかかるようになる。メモリの増設で少しは改良されるそうであるが、これはWINの宿命だという。知らなかったなぁ。
また、MIDIの再生であるが、旧MACでも音跳びしない曲が、WIN機では音跳びする。これはMIDI再生ソフトの違い(WINの方が高級すぎるため)かも知れない。
Windows と言うのは、ソフトの欠陥をハードで補おうとしているかのようであるが、まだ旧マックのレベルには達していないようだ。
WEBへのアクセスも1.5倍ほど速くなったかなと思われる程度で大した変化はない。なお私は、Internet Explorer は使いにくいので、Netscape Navigator に変更した。NNは読み込み速度、ファイルの大きさ、残り時間などが表示されるのが便利である。 プリンタの印刷速度はたしかに速くなった(2-3倍か)が、これは CPU の差だろう。 MAC はスイッチを入れるとすぐボァーンと言う音がするのに、WIN機は(みんなかどうかは知らないが)起動の途中1分くらい経ってからジャーンと音がする。使えるようになるのはそれからまた1分ほど経ってからである。なぜ、最初に鳴らさないのか不思議だ。 今までのところ、MACよりWINの方が優れていると言う点は(ソフトの豊富さと低廉さ以外に)まだ見つかっていない。
次項に示すように、MAC でできてWIN でできないあるいは面倒な操作がたくさんあり、当分 7年前の旧MACは手放せそうにない。Windows の解説書によると、Shift key, Ctrl key, Alt key などとマウス操作との組合わせで、いろいろなことができるらしいが、いちいち覚えるのは面倒だ。MAC は解説書なしでバルーンヘルプだけでほとんどの操作方法はわかるようになっている。

MACではできるが、WINではできない操作。(あるいはできるのかも知れないが)
・WWWからダウンロードしたファイルがどこから落としたものがわからない。
 MACでは、ファイル情報が一緒にダウンロードされる。
・ファイルの重要度などの色付けができない。
 MACにはラベル機能があり、用途に応じてファイルを8種類に色わけすることができる。
・現在使用中のメモリー量が表示されない。
 MACでは、アプリケーションごとの現在使用メモリ量が表示される。
・フォルダーにアイコンを付けることができない。
 MACでは、フォルダでもファイルでも、自由なアイコンを付けることができる。
メモリ使用サイズの設定
 MACでは、アプリケーションのメモリを増やすことによって大きなファイルが扱えるようになったり、逆にメモリを減らすことによって同時に開くアプリケーションの数を増やすことができるが、WIN ではこのようなことは可能なのか。

MACでは簡単にできるが、WINでは面倒な操作。
新規フォルダの作成がワンアクションでできない。
 MACではファイルから新規作成(常に一番上にある)を選ぶだけだが、WINではファイルから新規作成を選び横に行ってフォルダを選ばなければならない。更に2つ目以降のフォルダを作成するには上から8番目の新規作成を選ばねばならない。
フォルダ容量、ファイル容量の一覧表が出ない。
 MACでは、アイコン以外の表示にすればファイルもフォルダも容量が一覧表示される。WIN ではいちいちプロパティを見なければならない。
画面のスナップ写真が撮りにくい。
 画面のイメージは、PrtScr ボタンでクリップボードに格納することはできるが、画像にするにはグラフィックソフトを使わなけばならない。従って一度に一枚ずつしか取れない。MAC なら何枚でも続けて撮れる。
ごみ箱の使い勝手が悪い。
 MAC では空にするときごみファイルの容量合計を教えてくれるので本当に空にしてよいかの確認に役立つが、WIN では何も教えてくれない。
・辞書の読み出し
なお、前回、辞書を使うのに、CDドライブに辞書CD-ROMを入れておかないと使えないと書いたが、これはデフォルトがCD-ROMから読み出す設定になっていたためとわかり、この設定をハードディスクに変え辞書をハードディスクにコピーしたところ、CD-ROMなしで自由にアクセスできるようになった。
便利になった点
・インテリジェントマウス(ブラウザマウス、スクロールマウス)の購入
 ノートパソコンなのでマウスは付属していなかった。パッドでも慣れるとマウスと同じように使えるということで、しばらくマウスは買わなかったが、細かい作業をするにはやはりマウスが必要だと感じて始めた。両手を使ってドラッグアンドドロップしなければならないのも不便だ。そこで、マウスを買いに行ったのだが、そこで初めて、インテリジェントマウスと言うものを知った。店員の「ホームページを見るのに便利ですよ」と言うことばに引かれ購入したが確かに便利である。マウスを固定させたままローラを回すと画面を自由に上下にスクロールさせることができる。デスクトップの場合には、新らたな買い物になるが、ノートには初めから付いていなかったのでかえってこんな便利なものを使えるようになった。もちろんホームページに限らず、普通の文書でも図面でも自由にスクロールできる。
・CD-Rの使い勝手
CD-Rは、始めて使ったがなかなか便利である。フォーマットしておけば、ハードディスクと同じ感覚でフォルダーやファイルをコピーできる。容量がある限り(640MBor700MB)いくらでも追加できるし、上書きもできるようにコントロールされている。一枚100円ほどで本当に安い。これがあれば少々のデータがあっても整理はできそうだし、バックアップもこまめにできる。これまでのZIPメディアに較べると、70倍のコストパフォーマンスであると言える。なお、追加書き込みができるので、5倍も高価なCD-RWはまったく必要がないように思う。
現在の私の結論
元来、Windows というのは、DOS/V から進化したもので、DOD/V の資産を継承しながら改良されてきた経緯があり、最初から、Human Interface を目指した MAC とは根本的に異なるようである。DOS/V→Win3.1→Win95→Win98と経験してきた人にとっては、WIN は使いやすいのであろうが、MAC を経験したものにとってはまったく使いにくい。なお、解説書を読むと、MACでできてWINでできないと思われた操作のうちのいくつかは、特殊な設定によってWINでも可能であることがわかった。例えば、操作はMAC ほど簡単ではないが、スティッキーズ(メモカード)もデスクトップに張付けられる。また、Ctrl key を押しながらフォルダを開くと元のフォルダが残る。ごみ箱へ捨てるのにいちいち確認せずに捨てられる設定もできる。等々。これらは、同梱のマニュアルには書かれておらず不親切である。結局、Lavie C は Windows の体験学習機としては役立ったが、当面はもっぱらハーディスク替り及びCD-R として使用することになりそうである。



mailto:t-kobayashi

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